#188 ベンチャー投資業界で必要な「関係性」とは?
先週、長女が幼稚園(preschool)に通い始めました。彼女がもうその段階に入ったなんて信じられません。まだ4日しか経っていないのですが、朝、娘を学校に送り届ける時にはまだ大泣きをしています。 パパおいて行かないでと叫ぶのを聞くのは本当に心が痛いです。でも、学校での色々な活動を楽しんでやっているようですし、先生方ともだいぶ親しくなったようで何よりです。慣れるのには1,2週間はかかるそうなので、もうすぐで良くなることを願っています!
その日はなぜか一日中サングラスをかけてました。。。
友達には絶対にお金を貸してはいけないという言葉があります。結局お金も友達も失う可能性が高いからです。私は20代半ばの頃、この言葉を信じていませんでした。そして、幼少期に一緒に育ち、親しくしていた友人にお金を貸してしまいました。まだ社会人生活を始めたばかりだったので、私にとっては大きな金額でした。しかし、その友人とは15年来の友人であり、両親も知っている友人だったので、大丈夫だと思ったのです。しかし、結局、その友人とはその後連絡が取れなくなりました。もちろん、お金も失いました。 この経験は、人との関係において、お金がもたらす影響がどれほど大きいかをよく知る経験となりました。
ベンチャーキャピタル業界では、人間関係やネットワークが成功の礎とされることが多いです。 しかし、なぜそうなのでしょうか? 公開市場での投資では、MicrosoftやNvidiaのような企業に投資する場合、経営陣や他の投資家と個人的な関係を築く必要はありません。株式投資は、誰もが投資機会、そして投資に必要な情報に公平にアクセスができるからです。 誰でも今すぐNvidiaの株を購入することができ、誰でも財務諸表などの重要な情報を見ることができます。このような環境では、個人的な関係は良い投資をするための前提条件ではありません。
しかし、ベンチャー投資には別のルールが適用されます。機会と情報は誰にでも公平に与えられているわけではなく、多くの場合、緊密なネットワーク内でのみ流通します。投資機会と重要な情報は、それを持っている人を通してのみアクセスすることができます。
シリコンバレーで成功した伝説的な投資家の中にクリス・サッカという人がいます。彼の成功には、Uberの初期投資が含まれます。 彼は自分の別荘で業界の人々と非公式の集まりを頻繁に行ったと言われていますが、Uberの創業者であるトラヴィス・カラニックも参加者の一人でした。クリスのUberへの投資は、彼らがよく利用した「ホットタップネットワーキング」があったからこそ可能だったのです。
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ベンチャーキャピタルでの投資機会へのアクセスは徐々に民主化されてきていますが、それでも関係とネットワークは非常に重要な要素です。 しかし、ベンチャーキャピタル市場が成長し続けるにつれて、関係の形態も変化しています。 私の2年前の記事である#88 ベンチャー業界でコモディティ化する「関係性」ですでに述べたように、単に「仲良し」であることは成功した関係とは言えません。ホットタブネットワーキングの時代は終わりつつあるのです。
ベンチャーキャピタルでの関係は、お金が絡んでいるため、単純な関係よりもはるかに複雑です。友人にお金を貸した瞬間にその関係が変わるのと同じような理屈です。 これは、仕事上の関係と個人的な友情を混同しないことが重要であることを意味します。昔から知ってるから、一緒に働いたことがあるから、同じ学校に行ったから、だけでは意味のある関係を作ることが難しいのです。最も効果的な関係は、相互の利害関係に基づいてお互いの確固たる専門性を維持する関係でしょう。
References:
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