#219 VCもピッチの練習が必要
3月20日、ランチミーティングに行くために自動運転タクシーのWaymoに乗ったら、「Today is the first day of spring」と案内が流れ、今日が春分の日だと気付きました。先週よりも気温がぐっと上がり、すっかり春の陽気です。増え続ける体重と暖かい春の空気を思うと、これからこそ本気でジョギングを頑張らなきゃなと、今日も改めて決意しました…!

ジョギング中にサンフランシスコを代表するDolores Parkにて
ベンチャーファンドの資金調達は、スタートアップが資金調達をするよりも難しいと言われます。その理由は簡単です。スタートアップは、技術、ビジネスモデル、市場機会など、さまざまな差別化要素を打ち出せます。しかし、ベンチャーキャピタル(VC)ファンドが評価されるのは、優れた投資機会を発掘し、資本を投下する能力というたった一つのビジネスモデルしか存在しないからです。
だからこそ、GP(ファンドマネージャー)のピッチは、スタートアップ創業者のピッチ以上に重要だと言っても過言ではありません。成功するピッチとそうでないピッチの差は大きいものの、その違いは微妙で、しばしば見落とされがちです。
まず、自信は絶対的に必要です。GPが不安げに見えると、それは大きなレッドフラグとなります。実際に自信を持つことは当然重要ですが、それ以上に大切なのはどのように伝えるかです。姿勢、視線、話し方、さらには「ええと…」「あの…」といった無駄なフィラー(つなぎ言葉)までもが、ピッチの説得力に影響を与えます。だからこそ、私はZoomでピッチを聞く際、GPの表情やジェスチャーをしっかり観察するために画面を大きくします。些細なためらいすらも、重要なサインになり得るからです。
次に、複雑な内容をわかりやすく説明する能力は必須です。投資戦略が単純でないケースは多々あります。しかし、だからといって説明まで複雑であってはいけません。GPが自らの投資戦略を明確かつ簡潔に伝えられなければ、聞き手の集中力は一気に落ちてしまいます。説明が長くなるほど、関心が薄れ、結局のところ重要なポイントが伝わらないまま終わってしまいます。
これは投資戦略だけに限りません。ポートフォリオ企業の説明でも同じことが言えます。GPが投資したスタートアップが広く知られた企業でない場合、LPがその会社を知らない可能性は高いです。GP自身は投資先企業について熟知しているため、説明を簡単に済ませがちですが、LPにとっては初めて聞く情報かもしれません。そのため、重要なポイントを省略しすぎて、結果的に肝心な情報が伝わらないことも少なくありません。実際、先週あるGPのピッチを聞いた際も、例えば難しいスタートアップの名前を早く言いすぎて、何度も聞き返す場面がありました。
結局のところ、解決策は練習です。生まれつき話が上手でない限り、GPは創業者と同じようにピッチを綿密に準備し、繰り返し練習する必要があります。フィードバックを受け、修正し、何度もブラッシュアップしていくべきです。
どんなピッチにおいても、最初の5分はとても重要です。GPのピッチも同じです。十分な練習を重ねることで、この5分間をより魅力的なものにすることができます。最初の5分で聴衆の関心を引きつけることができれば、その後の対話は格段にスムーズになるでしょう。
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