#131 自信がなくなる世代
先週末は友人家族と一緒にサンフランシスコの北に位置するサンタローザというところに行ってきました。 ゾンビ映画に出てきそうな大きくてみすぼらしい農家にエアストリームのキャンピングカーを3台置いてエアビーアンドビーを回しているところだったのですが、このようなエアビーは初めてでとても新鮮でした。子供が生まれる前はよくキャンプをしましたが、やはりキャンピングカーとはいえ、０歳児と一緒にこのような週末旅行をするのはなかなか難しいと改めて感じました。早くもう少し大きくなって一緒にキャンプができるようになるといいですね!
私は高校時代にロックバンドを結成してギターを弾いていました。年に何度もライブを行い、本当に楽しく活動していました。私たちの周りには高校生バンドはそれほど多くなく、私たちは可能性に満ちたバンドだと（勘違い）思っていました。
私が高校生だった1999年のインターネット環境は今とは大きく異なりました。当然YouTubeのようなものもなく、私たちの比較対象になったのはいくつかの近所の高校のバンドだけでした。
今はYouTubeで世界中の高校生バンドを簡単に見つけることができます。もし私が高校時代にもYouTubeのようなサービスがあったら、私たちのバンドの実力をもっと客観的に評価することができたでしょう。 結果、もっと一生懸命練習して真の実力のあるバンドに生まれ変わったか、あるいは早々に絶望してバンド活動を諦めたかもしれません。
インスタグラムは23億人(MAU - Monthly Active Users)のアクティブなユーザーに同じことを適用させます。インスタグラムの投稿を見ると、すべての人が華やかで、金持ちで、賢く見えます。 これを見る人の一部は、自分たちを改善させる動機付けになるでしょう。しかし、それ以上に多くの人は落胆することになります。 ソーシャルメディアの登場とともに、特に若い女性の間で精神衛生が悪化したのは決して偶然ではありません。
フェースブックやインスタグラムなどのソーシャルメディアは、写真とテキストの2次元情報でした。TikTokは動画、つまり3次元の情報でこの傾向を加速させています。インスタグラムとは異なり、TikTokは元々普通の日常を投稿することで有名でしたが、「Bold Glamour」のようなフィルターがTikTokを席巻し、人々が自分の本当の姿を恐ろしく感じるようになりました。1500万人以上がこのフィルターで動画を作成したと言われています。 このフィルターが特に若い世代の「自信」を低下させることに大きく貢献していることは間違いないでしょう。
インスタグラムの2次元情報、TikTokの3次元情報、 次は何でしょうか？ 次は4次元情報を提供するプラットフォームになるのではないでしょうか。人々は自信を高める手段として拡張現実（AR）を使って現実世界の自分を拡張したり、仮想現実を利用してメタバースのような空間で現実とは全く違うアイデンティティを作ることもできます。これはフェースブックやアップルのようなテック企業がこの分野に参入する理由の一つのはずです。
先週、ブロックチェーン分野でスタートアップを創業した友人とランチをしました。ブロックチェーンが最も有望な国はどこかという質問に、日本という答えが返ってきました。 日本の多くの人々が暗号通貨の導入にオープンであり、実際の企業や政府・自治体でも実証事例が増えていることが理由でした。
日本ではCOVID-19が終息した後も人々はまだマスクを着用しています。東洋経済に昨年9月に以下のような記事がありました。
興味深いことに、マスクを外したくない理由の半分は、自信のなさに関係しています。マスクで顔を隠している姿は、すでに現実世界が拡張現実になってきていることを意味しているかもしれません。もしかしたら5年後、10年後にはアップルの拡張現実デバイスであるVision ProやフェースブックのQuestが本当に一般ユーザーにまで普及していてもおかしくないかもしれません。
技術によって引き起こされた問題は、技術で解決することができます。私は若い世代がソーシャルメディアやメタバースのような新しいものに囲まれていても、高い自信とセルフ・エスティームが持てるような技術革新が生まれると信じています。正直、まだ希望的観測に近いですが、すべての変化は希望を持つことから始まります。
References:・日本人｢マスク外す日｣､永遠に来そうにない6理由 - https://toyokeizai.net/articles/-/621095・10 Charts That Capture How the World Is Changing - https://digitalnative.substack.com/p/10-charts-that-capture-how-the-world-e63
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