#238 VC業界が待ち望んだIPO市場がついに復活

ついにIPOを果たしたFigma
46(Youngrok) 2025.08.04
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先週は子どもたちが夏休みだったので、サンフランシスコから車で約1時間半の距離にあるセバストポルのAirbnbで数日過ごしてきました。水泳が大好きな上の子のためにプール付きの宿泊先を探した結果、この場所を選びました。値段の割に広いプールがあり、子どもだけでなく大人たちも久しぶりに思う存分泳ぐことができ、楽しい週末を過ごしました。また、セバストポルには小さくてかわいいダウンタウンがあり、美味しい食事も楽しめて、とても良かったです!

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長年にわたる期待の末、ついにIPO市場が待ちに待った瞬間を迎えました。そのきっかけとなったのは、Figmaの華々しい上場です。先日、Bain Capital Ventures、Stifel Bank(シリコンバレーバンク出身の多くの専門家が合流)と私たちGREE LP Fundが共催したディナーイベントでは、さまざまな有意義な議論が交わされ、特にベンチャー投資家たちはFigmaのIPOがもたらす意味への期待に胸を膨らませていました。

私たちは現在1号と2号ファンドを運営中の新興VCファンドマネージャーと、それらに投資するLPを30名招待しました。活発なディスカッションとネットワーキングを通じて、FigmaのIPOに対する熱い期待を肌で感じました。私がモデレーターを務めたパネルディスカッションでも、Figmaの上場を含むイグジット戦略が主要テーマとなり、上場初日の株価を予想する楽しいゲームで締めました。

参加者全員が基本的には楽観的でしたが、実際の結果は私たちの予想を遥かに上回りました。Figmaは予想レンジを少し超える33ドルで株価を設定しました。中には大胆に45ドル以上を予想した参加者もいました。しかし上場初日の終値は、なんと250%も急騰して115.50ドルとなりました。これによりFigmaの企業価値は約680億ドルに達し、2022年にAdobeが提示した200億ドルの買収提案の3倍を超える規模となりました。

今回の出来事は、ベンチャーキャピタル業界が待望していたIPO市場の重要な転換点になる可能性が高いです。最近の一部の小規模なIPO成功に続き、Figmaの上場成功により、投資家の信頼感が回復していることが明確になりました。

先週のディナーイベントは、ベンチャーエコシステムにおいて直接会い、意義のある関係を構築することがいかに重要かを改めて示しました。参加者との交流は新たな関係性を生み出し、参加者GPへの理解を深めると同時に、LP同士の横のつながりも一層強固なものにすることができました。このような交流はベンチャーキャピタル成功のコアであり、この業界の本質が人間関係と共有されるインサイトにあることを改めて感じさせました。

あっという間に8月を迎え、私たちは重要な節目に立っているように感じます。市場には再び楽観的な雰囲気が漂い始めており、今年残りの期間にはスタートアップや新興マネージャー、投資家にとってさらなるエキサイティングな展開が期待されます。Figmaの華やかなIPOがベンチャー市場回復のシグナルだとすれば、2025年の締めくくりは非常に活気に満ち、希望に溢れたものになるでしょう。

Sources: n/a

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