#263 GPのポートフォリオ戦略はLPにとってどれほど重要か
先週、飛行機で移動している途中、偶然空からヨセミテを見ることができました。「わあ、綺麗な雪山だな」と何気なく眺めていたのですが、位置を考えると「もしかしてヨセミテでは?」と思い、よく見ると、あの有名なハーフドームとヨセミテ・バレーがはっきりと見えてきました。
飛行機を降りてからGoogle Earthで確認してみると、やはりヨセミテでした。昨年11月末に訪れたときは、まだそれほど雪は多くなかったのですが、今は一面が真っ白に覆われていました。こうして空から眺めると、また違った表情が見えて、とても新鮮で印象的でした。
中央下段がハーフドーム、右下がヨセミテ・バレー
LPの立場から見ると、GPが集中型のポートフォリオを運用すべきか、それともより多くの銘柄を持つ大規模なポートフォリオを構築すべきかを問うこと自体、出発点として誤っている場合があります。
これは、これまで何度も繰り返されてきた議論です。集中型ポートフォリオを支持する立場は、一社の大きな成功が、ファンド全体のリターンを決定的に押し上げる可能性があると主張します。
一方で、より多くの銘柄を保有する戦略を支持する側は、ベンチャー投資が極端なアウトライヤー(outlier)ビジネスである以上、投資対象を広く分散させることで、次の大きな勝者を取り逃がす機会費用を抑えられると反論します。
では、どちらのアプローチが正しいのでしょうか。率直な答えはこうです: どちらも正しい
実際、両方とも非常に成功した事例が存在します。例えば、SV Angelsは大規模なポートフォリオ戦略によって優れた実績を築いてきました。一方で、Union Square Venturesのようなファンドは、より集中したポートフォリオで卓越した成果を上げています。
このように成功事例が両方に存在する以上、どちらの戦略が普遍的に優れているかを判断しようとすることは、LPにとって必ずしも生産的ではありません。
より重要な問いは次の点です。ルックスルー(look-through)の観点で、LPである私たちは、集中したエクスポージャーを望んでいるのか、それとも分散したエクスポージャーを望んでいるのか。つまり、出資しているファンドを通じて、最終的にどのようなスタートアップにどれだけ接点を持っているのか、という視点です。
言い換えれば、LP(私たちのようなファンド・オブ・ファンズ投資家を含めて)にとって本質的に重要なのは、全体として何社のスタートアップにエクスポージャーを持っているのか、そしてどの程度の持分水準で関与しているのかという点です。最終的なリターンはファンドではなく、スタートアップから生まれるからです。したがって、LPのポートフォリオ構築は、ファンド単位ではなく、ルックスルーでのエクスポージャーを起点に考えるべきです。
この観点から、LPにとってより有意義な問いは次のようになります: 「私たちの投資目的を達成するためには、何社のスタートアップへのエクスポージャーが適切なのか」
例えば、あるLPが約500社へのエクスポージャーが適切だと考えている一方で、内部リソースの制約から、5本のファンドしか投資・管理できないと仮定します(ファンド投資自体にも相応のリソースが必要となるため)。この場合、各出資ファンドは平均して約100社の企業を保有している必要があり、そのLPは自然と、より大規模なポートフォリオを運用するマネージャーを選好することになります。
逆に、約250社へのエクスポージャーで十分であり、10本のファンドに投資できるのであれば、1ファンドあたり平均25社程度を保有するマネージャーの方が適している可能性があります。
結局のところ、最初にすべきことは、LP自身が何を求めているのかを明確にすることです。そしてその答えは、LPが運営面および戦略面でどこまで対応可能かによって、必然的に変わってきます。
References:
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