#297 LPの仕事とヘッドハンターの意外な共通点

ファンド投資は「人」への投資
46(Youngrok) 2026.09.21
誰でも

どっかの記事でも書いたと思いますが、少し前に自宅のガレージに泥棒が入り、テントを盗まれてしまいました。そこで先日、日本に行った際にSnow Peakのテントを新しく買ってきたのです、先日初めて新しいテントを使ってみたのですが、大満足でした!なぜSnow Peakのテントが人気なのか、少し分かった気がします。我が家は年に何回かキャンプに行くのですが、今年も少なくともあと1回は行く予定です。新しいテントでの次のキャンプも、今から楽しみです!

Snow Peak Land Nest Shelter

Snow Peak Land Nest Shelter

***

先週、偶然にもヘッドハンティングの経験を持つお二人とお会いしました。一人は以前ヘッドハンターとして働き、現在はシンガポールのファミリーオフィスでLPとして活動されている方。もう一人は日本でヘッドハンターとして働きながら、今後LPの世界にどう関わっていくかを考えている方でした。

お二人と話をしながら、以前から考えていたことを改めて思い出しました。

LPの仕事は、思っている以上にヘッドハンターの仕事と似ています。

スタートアップに直接投資する場合、プロダクト、市場、技術、売上など、会社そのものを分析する要素が多くあります。特に投資ステージが後期になるほど、会社自体に対するデューデリジェンスが重要になります。

一方、ファンドへの投資では、最終的にGPの評価が中心になります。戦略やトラックレコードも重要ですが、結局のところ、その戦略を実行し、これから10年以上にわたって資本を運用する「人」に投資するからです。

そういう意味では、LP投資には心理学的な要素もかなり重要だと思っています。

例えば、ストレスにどう反応するかです。すべてが順調な時の姿よりも、疲れていたり、状況が不透明だったりする時にどのような行動を取るのか。大きなプレッシャーを受けた時に、合理的な判断を下せるのか。そうした部分の方が重要なこともあります。

これらは複数回の対話やリファレンスチェックを通じて確認することもできますが、その人がこれまでどのような人生を歩んできたのかを理解することでも、間接的に見えてくる部分があります。

特にGPは、投資だけが上手ければよい仕事ではありません。ファンドレイジング、投資、ポートフォリオ支援、チーム運営、ブランディングなど、数多くのことを同時に進める必要があります。こうした複雑な環境の中でも、長期にわたって良い判断を繰り返せる人なのかを見極める必要があります。

もちろん、ヘッドハンティングとLP投資には重要な違いもあります。

先週の記事でも触れた通り、ファンドへ投資する前に、GPがどのようなインセンティブによって動く人なのかを理解することは非常に重要です。経済的な報酬がどのように設計されているのか、より大きなファンドをつくることが目標なのか、それとも優れた投資リターンを生み出すことを優先しているのか。こうした点は、一般的な採用プロセスではあまり扱わない領域だと思います。

逆に採用の場合、企業が求める人材や条件は非常に多様です。ポジションによって必要な能力も異なりますし、組織との相性も重要です。一方、ファンド投資の目的は比較的シンプルです。結局は、長期的に優れたパフォーマンスを生み出せるファンドマネージャーを見つけることです。

良いLPになるために必要な勉強は、必ずしも金融や投資だけではないのかもしれません。数字を分析する能力と同じくらい、結局は人を理解する力が重要だからです。

先週の会話をきっかけに、久しぶりに採用や心理学に関する本を読み返してみようと思いました。

References:
n/a

無料で「46のテクトレ」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。

すでに登録済みの方は こちら

誰でも
#296 VC投資は、結局「インセンティブ」で動く投資
誰でも
#295 VCファンド投資において、ソーシングとピッキングはどちらが重...
誰でも
#294 Spiral Connect:マイクロVCが台頭する理由+事...
誰でも
#293 スタートアップ投資はますます難しくなっている
誰でも
#292 ベンチャーキャピタルにおけるメガファンドの「軍拡競争」
誰でも
#291 ファンド・オブ・ファンズは、本当に創業者から遠いのか?
誰でも
#290 Y Combinatorはこれからもトップの座を守り続けられ...
誰でも
#289 「一発逆転」を求める社会